相続時の書類集めが楽になる!〜法定相続情報証明制度スタート〜
相続人全員の氏名や本籍などの戸籍情報をまとめた書類を相続手続きの証明書として利用することができる「法定相続情報証明制度」が5月29日からスタートしました。
通常親族が死亡すると、相続人は相続税の申告、不動産登記の変更、銀行口座の解約などの手続きため、被相続人全員の戸籍など戸籍書類一式を何セットも揃える必要があります。
新制度がスタートするとこれらの情報を1通の証明書にまとめることができ、書類を揃える手間や手続きを簡素化することができます。
下のイメージ図のように今までは各機関に戸籍書類一式を持っていかなければなりませんでしたが、これからは一度証明書を発行してもらえばその証明書を他の機関でも使用することができます。
イメージ図
図 https://ameblo.jp/ped01470/entry-12260750049.htmlより抜粋
では具体的な証明書発行の手順を確認してみます。
①市区町村の窓⼝で⼾除籍謄 本等を収集します。
② ①の戸籍謄本等を元に法定相続情報⼀覧図を作成 します。
③ ①と②を登記所に提出します。
④ 登記所から認証⽂付き法定相続情報⼀覧図の写しの交付と⼾除籍謄本等の返却を受けます。
⑤ ④で交付を受けた証明書で各種相続手続きを行う。
上記のように複雑な手続きがなく証明書を発行することができます。
証明書は現状、登記の際の必要書類や銀行口座の解約の際などに使用できます。(各金融機関の窓口により対応が異なることもある)
しかし、相続税申告時の添付書類としては認められていません。
将来的には制度が整備されて添付書類として認められる可能性はあります。
相続税申告時には使えないものの、被相続人の口座が多い方は証明書を発行することで解約手続が楽になるためメリットがあるといえます。
新制度をうまく活用してスムーズに相続手続を進めたいものです。
法務省HP 法定相続情報証明書について
http://www.moj.go.jp/MINJI/minji05_00284.html
上記の制度についてご不明点がございましたら、専任の税理士が担当しますので、お気軽にご相談下さい。