2017年8月17日 1:24 pm

相続税額の計算時に注意!~あん分割合の工夫することで税額が変動~

今回は相続税申告時の注意点についてです。

 

各相続人の相続税額は、相続税の総額にその相続人らの相続税の課税価格をその相続に係るすべての課税価格の合計値で除した割合を乗じて算出されることとなっています。

 

その割合をあん分割合といいます(相続税法17)。

 

 

計算式は以下のようになります。

 

各相続人の相続税額=相続税の総額×あん分割合

 

あん分割合=その相続人の相続税の課税価格÷相続税の課税価格の合計額

 

 

あん分割合の処理での注意事項

 

あん分割合に小数点以下第2位未満の端数がある場合には、相続人の全員が選択した方法により、各相続人等の割合の合計値が「1」になるようにその端数を調整して申告することが認められています(相続税法基本通達17-1)。

 

そのため、小数点以下第2位未満の端数調整により各人の納付すべき相続税額が変動します

 

この端数調整により相続税額が変動する場合、相続人等の全員が選択した方法によることが要件ですので、その旨の十分な説明と合意が必要です。

 

算出相続税額を計算する際のあん分割合の処理については、共同相続人の相互の関係に留意して行う必要があります。

 

相続人相互の関係が良好であればいいですが対立関係にある場合においては、端数を切り上げ処理された納税者は不満を持つかもしれません。

 

したがって、共同相続人の関係からみて些細な紛争が生じると予想されるときは、各相続人間の平等を期するために、あん分割合の端数処理をしないで分数のまま算出税額を計算することも考えられます。

 

分数計算においても、納税者全員の算出税額の合計値は、相続税の総額に一致しなければなりません。

 

では具体的にあん分割合の工夫の仕方を見てみましょう。

 

あん分割合の工夫のしかた

 

①相続税の2割加算対象者のあん分割合を切り捨てる。

 

②配偶者のあん分割合を切り上げる。

 

③未成年者・障害者のあん分割合を切り上げる。

 

④相続財産を相続税の申告期限後3年以内に譲渡する場合、その譲渡による譲渡所得の計算においては相続税の取得費加算(措法39条)の適用が受けられるので、その譲渡予定者のあん分割合を切り上げる。

 

⑤配偶者が農業相続人である場合に配偶者のあん分割合を切り上げる。

 

以上のような方法が考えられます。

この他にも相続税の申告は財産評価などに一工夫加えることで各相続人の納税額に差が出てきます。

このようなことからも相続税の申告は相続税専門の税理士にご相談するのが良いかと思います。

 

 

 

 

上記についてご不明点がございましたら、相続税専門の税理士が担当しますので、お気軽にご相談下さい。