COLUMN経営コラム

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【実用】顧問税理士の正確な英語表記|ビジネスで失敗しない伝え方

2022.10.21

税務経営

顧問税理士を英語で表現すると「consulting tax accountant」となります。

ですが、英語圏のほとんどの国では、「税理士」の概念がありません。「顧問税理士」以前の問題です。

ビジネスの場での意思疎通の失敗は、シチェーションによってはトラブルにつながります。ぜひとも避けたいところです。

この記事では、顧問税理士を英語で、海外の方に誤解なく伝えられるよう解説してまいります。円滑なコミュケーションにお役立てください。

顧問税理士は英語で「consulting tax accountant」

基本的には、顧問税理士は英語で「consulting tax accountant」で良いのですが、注意点も含めて理解しておく必要があります。

顧問税理士という英語はない|いかに誤解なく伝えるかが重要

まず大切な前提をお伝えします。

「税理士」「顧問税理士」という概念自体、英語圏には存在しません

欧米諸国のほとんどの国では、公認会計士が税務申告も行うからです。

当然「顧問税理士」の英語表現も存在しません。

ですから、「顧問税理士はどのような立場でどのような業務をする人なのか」を、誤解なく伝えられるかが肝となります。

基本的には「consulting tax accountant」を使う

顧問税理士の英語表現は、基本的に「consulting tax accountant」を使用することをお勧めいたします。

特に外資系企業や日本と取引のある企業の方であれば、海外の方でも「consulting tax accountant」で伝わることが多いはずです。

こちらをご覧ください。中小企業庁が発表した、中小企業白書2012の、日本語版と英語版です(一部抜粋)。

▼ 日本語版

具体的な相談相手は、約7割が
顧問税理士・会計士」

引用:中小企業白書2012|中小企業庁(該当箇所はページ右下)

▼ 英語版

The commonest specific sources of advice
consulted are “consulting tax accountants/accountants”
(approximately 70%)

引用:中小企業白書2012|中小企業庁(該当箇所はページ右下)

中小企業庁は、経済産業省の管轄。

「consulting tax accountant」は、国の機関が海外に向けた報告書で使用している表現だということです。

もし「consulting tax accountant」で伝わらない場合は、「日本には会計士とは別に税理士という職業がある。税理士は法人税申告や税務の助言をしてくれる。(さらに、会計業務や経営コンサルティングも。)」など補足して、認識のズレを修正することになるでしょう。

▼ 税理士について日本語でわかりやすく整理してからの、英語です。「税理士とは?」「税理士の業務内容」については、こちらの記事を参考になさってください。
税理士とは?簡単に解説|検討初期の経営者や学生向け

それぞれの単語の意味も把握し、自信を持つ

「consulting tax accountant」に含まれるそれぞれの英単語の意味を把握しておくと、ビジネスの場で自信を持って表現できます。

「consulting」と「tax accountant」の意味は、それぞれ以下のとおりです。

consulting
専門的なアドバイス[助言]を与える、相談役の、顧問の

引用:英辞郎 on the WEB

tax accountant
税理士

引用:英辞郎 on the WEB

職業としての税理士は「Certified Public Tax Accountant」

顧問であることを強調するよりも、職業としての税理士を明確に伝えたい場合、「Certified Public Tax Accountant」と表現しましょう。

「Certified Public Tax Accountant」は、「税理士」の英訳で一般的なものです。

参照:「税理士」の英語訳|日本税理士会連合会HP

例えば、税理士がホームページや名刺に、「税理士」と英語表記する場合は、「Certified Public Tax Accountant」と表記されることが多いように感じます。

「Tax Accountant」だけではダメなのか?

「Tax Accountant」だけでも税理士を意味します。ですがやはり、「Certified Public Tax Accountant」と表現するのが確実です。

資格がなくても税務を行える国もあるからです(オーストラリア。英語圏で数少ない、税理士資格制度がある国です)。

ちなみに「Certified Public」は「公認〜」という意味。公認会計士の英語表記でも使われる単語です。

【一覧】関連語の英語表記(事務所名や業務)

最後に、税理士に関連する英語表記を、いくつかまとめておきます。お役立てください。

【税理士・公認会計士】

  • 顧問税理士・・・consulting tax accountant
  • 税理士・・・Certified Public Tax Accountant(ZEIRISHI)
  • (参考)公認会計士・・・Certified Public Accountant(CPA,Kaikeishi)

【事務所名】

  • 税理士法人・・・tax accountant corporation
  • 税理士事務所・・・tax accountant office
  • 会計事務所・・・ accounting office

【業務】

  • 確定申告・・・tax return
  • 法人税・・・corporate tax、corporate income tax
  • 法人税申告・・・corporate tax return、corporate income tax return
  • 経理・・・account、accounting

あくまで一例です。特に”税理士”の文言が入る表現は、様々なパターンが使われます。

この記事のまとめ

顧問税理士は英語で「consulting tax accountant」と表せます。

英語圏のほとんどの国では、税務は公認会計士の仕事です。「税理士」は英語圏にはあまりない概念ですので、必要に応じて情報を補足しましょう。

英語圏の方々と不安なくコミュケーションをとる手助けになりましたら、幸いでございます。

末松会計事務所では今後も役立つ情報を発信してまいります。今後ともご活用ください。

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この記事の執筆者

末松和真

税理士法人FLAGS代表社員。税理士。 (株)FLAGSホールディングス 代表取締役 税理士として税務・会計はもちろんの事、経営支援・クラウド会計支援・融資実行・補助金に強く、幅広い知識とサービスで企業の成長を支援している。