COLUMN経営コラム

COLUMN経営コラム

税理士を変えるか?【よくある理由と解決法】判断し現状改善へ

2022.10.25

税務経営

不満を持ち、税理士を変えたい思いがありながら、税理士と仕事し続けるのはストレスがかかります。

「大きな問題が起こったから税理士を変えよう」では遅いのです。税理士を変える・変えないいずれにせよ、何らかの対策を打つことをお勧めいたします。

この記事では、「経営者が税理士を変える際によくある理由」と「解決法」をお伝えいたします。

税理士を変更すべきかの判断のため、ぜひお役立てください。

現状を打開し、経営に好影響をもたらしましょう。

【一覧】よくある税理士を変える理由

よくある理由①連絡が取れない

よくある理由税理士を変えるべきか
連絡が取れない、遅い税理士を変える理由になる

※遅くても次の日には連絡がある場合は、税理士を変える理由にならない

「連絡が取れない」に対する解決法

何日もレスポンスがないことが多い場合は早めに税理士事務所を変えましょう。ビジネスのピード感が上がりますし、ストレスも減ります。

連絡が取れない原因としては、主に以下が考えられます。

  • 税理士の姿勢に問題がある
  • 税理士事務所の仕組みや人員の問題で、間に合っていない
  • たまたま業務多忙な時期である

遅くても次の日にはレスポンスがあるようなら、許容範囲と考えて差し支えありません。

単に業務が立て込んでいるだけだと考えられるからです。

▼ 税理士が業務多忙になる主な時期

  • 法人顧客を多く抱える税理士・・・決算業務が集中する時期
  • 個人事業主の顧客を多く抱える税理士・・・確定申告の時期周辺
  • 顧客を多く抱える税理士・・・アポイントが集中しているタイミング

税理士選びのポイント

税理士事務所変更に際しては、レスポンスの早さを大切にしている税理士事務所を選びます。

このような税理士事務所は増えてきており、ホームページでも確認できる場合も多いように思います(弊社ホームページで恐縮ですが、一例としてこちらをご参考になさってください)。

よくある理由②担当制・担当者に対するストレス

よくある理由税理士を変えるべきか
担当者が頼りない税理士を変える理由になる

※ただし、担当者を変更することで解決する場合は税理士変更は不要

担当者がコロコロ変わる税理士を変える理由になる

「担当制・担当者に対するストレス」に対する解決法

担当制・担当者の問題で不満がある場合、税理士を変更し、早めに質の高いサービスを受けられることをお勧めいたします。

「担当者が頼りない」「担当者がコロコロ変わる」状態の原因として、主に以下が考えられるからです。

  • 税理士事務所の教育制度がない、あるいは弱い
  • 働きづらく、離職率が高い

教育制度や働きやすさは、簡単には変わりません。

そして、担当制の事務所で「担当者の質が低い」「頻繁に入れ替わる」ことは、そのままサービスの質が低いことを意味します。

担当者の経験の浅さ・能力がサービスの質に直結するためです。

もし、教育制度がしっかりしていて離職率も低いように思われるのに、担当者の質が低い場合は、担当者の変更を相談してみるという選択肢もあります。

税理士選びのポイント

担当制の税理士事務所の場合は、担当者の質を高く保つ仕組みがあるかどうかが、非常に重要になります。

教育制度がしっかりしていて、離職率が低い税理士事務所を選ぶようにしましょう。ホームページ上や問い合わせにより確認できます。

よくある理由③費用が高い

よくある理由税理士を変えるべきか
元々の料金が高い
追加料金が高い
税理士を変える理由になる
財政状況が厳しいプラン内容を変更して費用を抑える
または
安くて優秀な税理士を見つける

「費用が高い」に対する解決法

料金体系は税理士事務所によって大きく異なります

相場以上に料金が高い場合は、自社に合った料金体系の税理士事務所に変更しましょう。会社の財政を圧迫してしまいます。

相場ではあるものの財政を圧迫している場合は、プラン内容を変更して費用を抑える対応が可能です。

もちろん価格設定が低い税理士を探すことも可能です。

その際は、サービスの質が落ちる懸念がありますので、優秀な税理士事務所を選べるようよく調査しましょう。

税理士選びのポイント

税理士事務所によって料金体系は様々ですので、複数の見積りを取得して比較検討されることをお勧めいたします。

その際、後々追加料金が膨れ上がることを防ぐため、基本料に含まれるサービスと追加料金に含まれるサービスの確認も大切です。

税理士の選び方に気をつければ、料金を抑えつつ、成果を上げてもらうことも可能です。

▼ 「税理士費用の相場」や「費用を抑えつつ効果を上げる方法」はこちらの記事をご参考になさってください。

税理士は月いくらで雇える?費用を抑えて効果を上げる方法

よくある理由④仕事ぶりに対する不満

よくある理由税理士を変えるべきか
経理代行・記帳代行のミスが多い税理士を変える理由になる
試算表が送られるのが遅い税理士を変える理由になる

※現在の税理士事務所で対応可能なら変える必要なし

業界に対する理解がない税理士を変える理由になる

※業界に対する知識以外は優秀なら、知識を伝えて継続もあり

節税の効果が感じられないただちには税理士を変える理由にならない

「経理代行・記帳代行のミスが多い」に対する解決法

経理代行サービスや記帳代行サービスを受ける場合、税理士事務所によってはミスが非常に多いことがあります。

原因としては、「経理に精通した職員が業務を行うわけではないのに、最終チェックが行き届いていない」ことが多いように感じます。

記帳のミスは決算・法人税申告のミスに繋がり、税務調査のリスクを高めます。あまりにもミスが多いようなら税理士事務所を変更しましょう。

税理士選びのポイント

以下を確認すると、ミスが少ない税理士事務所を選びやすいかと思います。

  • 記帳などの最終チェック体制はしっかりできているか
  • 最終チェックを行えるだけの人員は確保されているか

「試算表が送られるのが遅い」に対する解決法

経理書類を渡してから、試算表が送られてくるまで数ヶ月かかることは、実はよくあります。

経営状況の把握と経営判断をスピーディに行いたい場合は、税理士を変更しましょう。

税理士選びのポイント

リアルタイムで経営状況を把握したい場合、経営状況を共有できる仕組みのある税理士事務所が確実です。

  • クラウド会計ソフトを利用していること
  • インストール型の会計ソフトの場合は、データ共有してくれること
  • 上記2つが無理なら、早めにデータをくれること

もちろん、現在の税理士事務所が上記のいずれかに対応可能なら、税理士を変える必要はありません。

「業界に対する理解がない」に対する解決法

原因として、税理士には得意分野・不得意分野があることが挙げられます。当然、疎い業界では、力を発揮できないことが増えてしまいます。

自社の業界に疎い税理士であれば、税理士を変えることを検討しましょう。

「業界の知識さえ身に着けてもらえれば完璧なのに…」ということであれば、業界の知識を伝えつつ長い目で貢献してもらう選択もあり得ます。

「節税の効果が感じられない」に対する解決法

節税効果が感じられない場合、ただちに税理士を変更すべきかは判断できません。

節税効果は、経営改善を経て徐々に効果が表れるためです。

少なくとも、数ヶ月や半年では見極められません。

よくある理由⑤受けたいアドバイス・サービスがない

よくある理由税理士を変えるべきか
経営・節税・補助金のアドバイスがない税理士を変える理由になる
経理代行サービスがない税理士を変える理由になる
または
経理代行のみ別で依頼する

「経営・節税・補助金のアドバイスがない」に対する解決法

そもそも経営や補助金のアドバイスをしてくれるかどうかは、税理士によって様々です。決算申告の節税対策も、税理士によります。

どうしても欲しいアドバイスがもらえない場合は、税理士事務所を変更して、専門家として存分に経営改善に貢献してもらいましょう。

税理士選びのポイント

税理士変更の際は、ホームページや問い合わせで、ほしいアドバイスに対応している税理士かどうか確認することをお勧めいたします。

「経理代行サービスがない」に対する解決法

そもそも経理代行サービスは、どの税理士事務所でも行っているわけではありません

以下の対応での解決をお勧めいたします。

  • 経理代行サービスを扱う税理士事務所に変更する
  • 別の税理士事務所に経理代行のみ依頼する(スポット契約。顧問契約は現在の税理士事務所のまま)

税理士選びのポイント

経理代行サービスの内容や料金は、税理士事務所によってかなり違いがあります。

ですので、複数の税理士事務所から見積もりをとることをお勧めいたします。

最新の経理システムを導入しているかの確認も大切です。

よくある理由⑥税理士の言動・姿勢

よくある理由税理士を変えるべきか
話を聞いてくれない
親身になってくれない
礼儀に欠ける
意地悪に感じる
税理士を変える理由になる

「税理士の言動・姿勢に対する不満」に対する解決法

原因としては、税理士との相性が良くないことが考えられます。あるいは残念ながら、税理士の接客の意識が低い場合もあるでしょう。

税理士を信頼できない場合は、税理士の変更をお勧めいたします。

特に顧問契約を結んでいる場合、税理士は財務・税務の専門家として経営者を支えるパートナーです。

信頼できるパートナーとタッグを組んでこそ、経営改善はスピーディかつ力強く進みます

税理士選びのポイント

税理士変更の際は、信頼できる税理士かどうか、税理士の価値観や相性を確認しましょう。

税理士を変えるデメリットを克服する

税理士変更時のデメリットを克服するため、新しい税理士事務所を選ぶ際には以下の点に注意してください。

  • 新たに信頼関係を構築する必要があるので、信頼できる税理士を選ぶ
  • 現在の税理士からの引き継ぎをスムーズに行う必要があるので、引き継ぎ体制がしっかりできているかを確認する
更に詳しいデメリット・リスク対策につきましては、こちらの記事で詳しく解説しています。
税理士を変えるデメリット|面倒なリスクを回避し円滑に変更する方法

税理士を変える際の注意点

いざ税理士変更を決められた際は、税理士変更をスムーズに行うためにも、以下の点に注意してください。

現在の税理士との顧問契約書
  • 税理士変更のタイミングや理由など、契約に反しないか確認する
税理士を変えるタイミング
  • できるだけ決算直前は避ける(3ヶ月以上前が理想)
  • 先に次の税理士を見つけておく

▼ 詳しい解説
【徹底解説】税理士を変える”全タイミング”|変更スケジュールも

現在の税理士に対する断り方・伝え方
  • 関係が悪化しないよう配慮する(引き継ぎを円滑に行う必要があるため)

▼ 詳しい解説
【揉めたくない】税理士を円満に変更する断り方|コツ&トラブル対策

この記事のまとめ

税理士を変えなければ解決できない問題と、税理士を変えずとも解決できる問題がございました。いずれにしても、早めの状況打開行動が必要となります。

「伝えづらい」「親の代からお世話になっているから」などの理由で、想いを持って取り組んでいるビジネスの未来を暗くして良いのでしょうか?

社会・経済が変われば経営は変わります。税理士も変わっていかなければなりません

私達は50年の伝統で培った信頼を胸に、

テクノロジーを駆使した革新的サービスを武器に、

経営者と共に日々成長していきます。ぜひ一度お問い合わせください。

末松会計事務所へのご相談は052-932-0007にお電話下さい。
平日9:00~17:30の間受け付けております。経験豊富なスタッフが丁寧にお悩みをお聞きします。

また、メールフォームでのお問い合わせもお待ちしております。
末松会計事務所のお問合せフォームはこちらです。お気軽にお問い合わせ下さい。

アバター画像

この記事の執筆者

末松和真

税理士法人FLAGS代表社員。税理士。 (株)FLAGSホールディングス 代表取締役 税理士として税務・会計はもちろんの事、経営支援・クラウド会計支援・融資実行・補助金に強く、幅広い知識とサービスで企業の成長を支援している。