法人(会社)の決算は税理士'なし'でできるのか?|自分で法人の決算・申告を行う方法・可能性を探る
2021年7月31日 4:56 pm

税理士に決算や確定申告のみを依頼することは可能? | 料金の相場や依頼の注意点なども解説!

法人(会社)の決算は税理士'なし'でできるのか?|自分で法人の決算・申告を行う方法・可能性を探る会社の決算や個人事業の確定申告だけを税理士に依頼することはできるでしょうか? 結論から言えば、可能です。
「決算・申告だけの依頼」をご検討の方は、以下のような問題をお考えと存じます。

  • 日々の会計処理はできているが、決算や税金の申告をどうやっていいか分からない。
  • 事情があって顧問税理士との契約がなくなってしまい、決算・申告ができない。
  • 個人事業主のときは自分で申告していたが、法人成りして法人税の申告ができない。

すべてに共通しているのは、「日常の会計処理はできているが決算・申告ができない」という状態です。このようなときにも税理士に頼ることができます。

この記事では、決算や確定申告のみを税理士に依頼する場合の注意点やメリット・デメリット、料金の目安(値下げする方法も)解説しています。

法人でも個人事業主でも、決算・申告は必ず行わなければなりません。決算・申告にお困りの方は、ぜひ本記事を最後までお読みいただき、適切な決算・申告を行うようにしましょう。

決算と税務申告はワンセットで必ず行う必要あり!

個人事業主でも、法人(会社)でも、決算と税務申告は毎年(度)必ず行わなければなりません。
もしも決算・申告をしなければ会社法や税法に違反することになり、相応のペナルティが課せられるだけでなく、金融機関や取引先・顧客に対する信用を失うことにもつながります。
「決算をしたら申告」「申告のためには決算が必要」とワンセットで考えて下さい。決算と法人税申告・確定申告は切り離せない関係です。

以下、個人事業主と法人の決算・確定申告について簡単に説明します。

  • 法人(会社)の決算・税務申告

    法人の決算時期は設立時などに定めた決算日です。前の決算日の翌日から今回の決算日までの売上などを集計して決算を行います。決算のあと、決算日から2ヶ月以内に法人税や消費税の申告をする必要があります。

  • 個人事業主の決算・確定申告

    個人事業主の場合、決算の日は決まっており、毎年12/31です。その年の1/1~12/31までの売上高などを集計します。確定申告は通常、翌年の3/15までに行わなければなりません。

決算は「誰がやっても同じ」ではない! | だからこそ税理士に依頼する必要がある

同じ資料にもとづいて、法律を守って作成したとしても、決算・申告の作成には幅があります。売上高や利益、納税額などの重要な金額についても、選択肢があるのです。
決算書は、ただの現状報告ではなく、将来を見据えたものである必要があります。そういった決算書を、法律や各種基準に則って作成するには、税理士などの専門家に依頼することが最善となります。

決算・確定申告のみの依頼と顧問契約との違い

税理士に、法人の決算や、個人事業の確定申告のみを依頼する場合と顧問契約を結ぶ場合とでは何が違うのでしょうか?
以下で、顧問契約と決算・確定申告のみの依頼とでの流れをそれぞれ解説します。

税理士との顧問契約での流れ

顧問契約を税理士などと結んだ場合、定期的に税理士事務所の担当者などと関わることとなります。つまり、日常的に税理士や担当者とコンタクトを取れるということです。
契約から決算までの流れは以下のようになります。

  1. 顧問契約

    税理士と面談したりして報酬や契約内容を確認し、顧問契約をします。
    どういう要望を聞いて欲しいか、担当者や税理士とどのくらいの頻度で面会できるのかなど、詳しく確認して契約するようにしましょう。

  2. 定期的な訪問・訪問・相談・報告など

    顧問契約を結べば、担当者が定期的に訪問してくれたり、好きなタイミングに電話などで相談することができます。
    契約内容によりますが、月ごと・四半期ごとなど定期的に利益などの報告や、以後の経営のアドバイスなども受けられます。

  3. 決算の事前打ち合わせ

    どのような決算内容にしたいか、納税額がいくらくらいになりそうか、税理士と相談します。こういった打ち合わせを決算直前だけでなく、定期的に行えるのが顧問契約の大きな利点です。

  4. 決算・申告

    実際に決算・申告の処理を行います。顧問契約の場合、事前に十分な打ち合わせが済んでおり、普段の会計処理内容についても税理士が熟知しているためスムーズに終わります。

税理士に決算のみ依頼する場合の流れ

税理士に決算のみを頼む場合は、決算前から申告時期までの3~4ヶ月間、短期集中的にやり取りを行います。

  1. 相談・契約

    決算・申告を依頼する税理士に相談・依頼します。会計処理の進捗状況や、決算・申告に関しての希望をすべて話しましょう。
    その上で料金提示がありますので、納得できれば契約します。

  2. 決算・申告の打ち合わせ

    税理士が会計処理の内容を把握したら、決算や納税額の調整を話し合うことになります。
    ただし、決算期が過ぎてしまったあとでは調整できる範囲がかなり小さくなることは覚えておきましょう。

  3. 決算・申告

    決算・申告だけを短期間で行う場合、上記の打ち合わせだけでは処理できない問題が必ず出てくるものです。
    正確な、また、少しでも依頼主に取って有益な決算・申告処理を行うために、税理士から頻繁に問い合わせなどがあります。決算期だけのことなので、頑張って対応しましょう。

税理士に決算や確定申告をスポット依頼するメリット・デメリット

決算・申告のみを依頼する場合と顧問契約の違いについてはご理解いただけたことと思います。次に、決算・申告だけをスポットで依頼すると、どんなメリットやデメリットがあるかをみていきます。
メリット・デメリットを理解し、顧問契約を選ぶか、決算のみを依頼するかを正しく選択しましょう。

税理士に決算・申告のみを依頼するメリット

個人事業主でも会社でも、税理士に決算・申告だけを依頼することは可能です。料金面ほかのメリットもあり、特に小規模の個人事業主や法人には有効な選択肢と言えるでしょう。具体的には以下のようなメリットがあります。

  • 税理士に払う料金が安くなる

    顧問契約がなければ、月額の顧問料が発生しないため、全体として料金が安くなる場合が多くなります。
    ただし、会計処理を何もしていないなど年間の業務を短期に一括で依頼する場合には、余計に料金がかかることがあるので注意が必要です。

  • 毎月、税理士や担当者の対応をしなくてよい

    忙しい経営者や個人事業主にとっては、毎月税理士や税理士事務所の担当者に対応することが面倒と感じられることもあるでしょう。決算だけの契約ならば、こうした面倒は避けることができます。
    しかし、税理士事務所と定期的に接触しておくことも経営者の大切な仕事です。

  • 申告書・決算書の信頼度を担保できる

    顧問税理士がいなくても、決算書・申告書に税理士の認証があればその信頼度は飛躍的に上昇します。
    様々な事情で税理士と顧問契約ができなくても、せめて決算の際には税理士に依頼するのが上策です。

税理士と顧問契約をせず、決算・申告のみを依頼するデメリット

顧問契約ではなく、決算のみを税理士に依頼する場合には、不便なことや不利な点もあります。上記で説明したメリットと突き合わせて、慎重に検討して下さい。

  • 節税ができない場合がある

    税理士は最新の税法や補助金等の政策を常に研究しています。こういった最新の情報に素人がついていくのはまず不可能です。
    決算が近づいてから節税や補助金を検討しても間に合わない可能性があります。

    普段から税理士と話をしていれば、税理士の方から提案があり、節税や補助金のチャンスを逃すことはありません。

  • 日常のアドバイスが受けられない

    税理士は、税金や補助金だけではなく、経営のほぼ全般にわたって相談できる便利なパートナーです。信頼できる税理士を顧問として抱えていれば、およそどんな問題にも対処できます。
    税理士の業務範囲でできることはもちろん、業務範囲外でも、頼れる専門家(弁護士や社労士など)を紹介してくれたりと力になってくれるでしょう。

    こうしたサポートが受けられないことが、顧問契約をしない最大のデメリットです。

  • 融資に不利な場合がある

    普段から税理士や担当者に相談していれば、経営者・個人事業主の将来のプランなどを税理士と共有できます。税理士はそれに合わせて決算の方向性や経営のプランなどを提案することでしょう。

    こういったやり取りがなく、目的意識のない決算になってしまうと、決算書が融資などに不利なものになる可能性があります。

決算・確定申告のみを税理士に依頼する場合の料金相場

決算・確定申告のみを税理士に依頼することを検討されている方にとって一番の関心は料金でしょう。
これから料金について説明しますが、最初に知っていただきたいのは、「料金はマチマチ」ということです。

なぜ料金・報酬が「マチマチ」なのでしょうか?
特に料金の分かれ目となるのは「事業規模」「個人事業か法人(会社)か」の2点です。事業規模が大きいほど料金が高くなり、また個人事業主にくらべて法人の方が高めの料金となります。

「事業規模」は、売上高や資本金、利益などを総合的に判断します。事業規模が大きいほど社会への影響が大きくなり、また税務調査の可能性が高くなるので、税理士の責任も高まります。こうした事業者の決算には多大な責任・仕事量が伴うため、決算・申告の報酬も高くなるのです。

「個人事業主の確定申告と法人の法人税申告」とでも費用が違ってきます。申告書の様式などが異なるのが主な原因です。

また、ギリギリ(申告期限の1ヶ月前以内)の依頼には追加料金が発生する場合もあります。

  • 【料金相場】個人事業主が決算と確定申告のみを税理士に依頼する場合

    個人事業主の方が確定申告だけを税理士に依頼した場合、料金の相場は5万~20万円となります。
    事業規模や依頼のタイミング・会計作業の進捗状況によって変動することはもちろんです。

    事業の他に不動産収入や株式売買による収入などがある場合、追加料金が発生する可能性があります。

  • 【料金相場】法人(会社)が決算・申告だけを税理士に依頼する場合

    会社や売上の規模によって変わるので、相場を示しづらいのですが、だいたい10万~30万円の料金となります(小規模の企業に限ります)。

    料金交渉には過年度や現在の会計データなどの提示が必要となるでしょう。

    融資を予定しているなど、特別な事情はあらかじめ伝えるようにします。こうした事情は料金には影響しないことが多いでしょう。

決算・確定申告の税理士報酬を安くする方法

税理士に会社の決算や個人事業の確定申告を依頼するには、それなりの料金がかかります。その料金をなるべく安くする方法を紹介します。

  • 以後の顧問契約を確約する

    決算や確定申告にかかる税理士報酬をなるべく安くするには、「今後、顧問契約するから、今回の決算報酬を値下げして欲しい」と言うのが一番可能性の高い方法です。顧問契約を結ぶことは、今後の経営や以降の決算・申告にとっても必ずプラスになります。

  • 税理士の業務負担を減らす

    売上や仕入、経費の集計(月合計)などの資料が(精密に)出来ていれば、税理士や担当者の事務負担が相当軽減されます。
    こういった資料を最初に提示できれば、決算・確定申告の料金減額に向け、有力な交渉材料となるでしょう。

依頼時の注意点

決算のみ・確定申告のみといった依頼を税理士にするときには以下のようなことに気を付けて下さい。

  • 資料を全部揃え、できるだけ整理して渡す

    決算だけを依頼するのですから、「請求書や領収書を全部送っとけば分かるだろう」というやり方ではうまくいきません。会社の登記簿や過年度の申告書・決算書・会計データなど、税理士事務所に要求される資料は多いですが、全てを速やかに提供する必要があります。

    また、当事業年度の資料も、「売上」「仕入」「◯◯費」というように分けて資料を封筒に入れ、集計表を添付するだけで、税理士や担当者の負担が減ることでしょう。契約当初にこれを約束して実行すれば税理士費用の軽減が期待できます。

  • 今後の事業展開や「夢・希望・情熱」を伝える

    決算だけを依頼する場合でも、今後の事業展開や事業に対する情熱を税理士に伝えましょう。
    税理士も担当者も人間です。心のこもった経営者の言葉を聞けば、よりよい仕事をしてくれるはずです。

まとめ:いつまでも決算だけの契約では企業としての発展性がない。

最初は、様々な事情で決算や確定申告だけを税理士に依頼することもあるでしょう。
しかし、毎回決算だけを税理士に頼むのは経済的に逆効果かも知れません。節税のチャンスを逃したり、経営上の貴重なアドバイスを受けられない可能性があるからです。

経営者・個人事業主としてよりよい選択は、税理士と顧問契約してその税理士を有効活用することです。

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